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【後編】「うつ」を経験した元リワークスタッフが考える「うつ」からの回復に必要なこと

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4.軽い運動

休職に入ったばかりの頃は、横になっている時間も長くなります。そして、何をするにも億劫感がつきまといます。すると、気づかぬうちに体力が落ちてしまっているものです。はじめのうちは、疲れをとるためにもゆっくり休むことに専念する必要がありますが、少し回復してきたら筋肉を取り戻すことも大切になります。私自身、以前こちらで紹介した5分間の筋トレによって少しずつ筋肉をつけることにより、以前よりも身体を動かしやすくなった経験があります。筋肉をつけることにより、疲れも感じにくくなるのです。運動は、長く続けられるものであれば、何でもよいかと思います。

 

また、身体を動かすことは、セロトニンを活性化させるためにも重要です。セロトニンを活性化させることの重要性とその方法については、他の記事を参考にしていただければと思います。

  

5.疾患や薬についての理解

リワークなどでは、必ず疾病教育が行われていますが、リワークに行っていなくても、自分が診断された疾患とその薬について理解しておくことは非常に重要なことです。発症の原因や具体的な症状、治療法など、自分で調べて把握しておきましょう。

 

以前、コンコーダンスについてご紹介したことがありますが、治療は基本的に自分で行うものであるという意識が大切です。医師から言われるがまま服薬するのではなく、なぜ自分がその薬を飲むのか、その薬の効能や副作用は何かを自分でも調べ、疑問があれば医師や薬剤師に相談できるようにしましょう。

 

 

「うつ病」の薬としては、抗うつ薬のSSRIやSNRIなどが有名です。しかし、ここで言う「うつ」の場合、必ずしも抗うつ薬が有効とは限りません。重い「うつ病」ではない場合、はじめのうちは、抗不安薬が処方されることも多いかと思います。双極Ⅱ型障害の場合は、気分安定薬を軸に、非定型抗精神病薬を服用することもあります。

 

複数の薬が処方されている場合、それぞれの薬の特徴を知らなければ、どの薬が効いているのか判断することができません。また、多剤併用によって症状が悪化するというケースもあるようです。最近では、単剤処方が推奨されていますので、あまり多くの種類の薬が処方される場合は、医師にその理由を確認したほうがよいでしょう。

 

6.対人交流

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休職中、ずっと家で過ごしていると、人との交流がほとんどなくなることがあります。しかし、人との交流がなくなればなくなるほど、社会復帰への自信はなくなっていってしまいます。私が休職したときは、同時期に休職していた同じ部署の同僚と会ったり、営業中の同期が、アポの合間にカフェに会いに来てくれたりしました。同じような境遇にある仲間と話をしたりすることで安心感を得られますし、自分にとっての理解者との会話もまた、不安を解消し、自信を取り戻すきっかけとなるでしょう。

 

リワークに参加すると、同じ境遇にある仲間と話ができることはもちろん、プログラムでもグループで一緒に課題に取り組んだりします。仕事の場面を想定したコミュニケーションのトレーニングもできますので、よいリハビリになるのではないかと思います。

 

私の場合は、復職間近になった頃、アロマセラピーの学校に通っていました。毎朝9時からの授業を受け、夕方に帰宅します。そこで友達になった人たちとの交流もありました。内容こそ違えども、それが私にとっての「リワーク」だったように思います。

 

7.自己分析

なぜ休職するに至ったかを振り返ることは、再び休職することを防ぐためにも重要なことです。職場の環境や人間関係のせいにすることは簡単ですが、同じ状況でもストレスを感じにくい人はいます。自分のどのような考え方や行動が、ストレスを感じる要因となったのか、自分なりに考えてみましょう。また、ストレス対処の方法の一つとして「認知行動療法」の考え方も有効です。何かあったときに瞬間的に浮かぶ「自動思考」や考え方のクセに気づき、その考え方を柔軟に変えていくことで、ストレスが軽減されていくことがあります。認知行動療法については、書籍も多く出ていますので、自分で学ぶこともできます。

 

また、体調を崩し始めた頃の症状を把握しておくことも重要です。同じように予兆となる症状があったときに対処することができるからです。さらに、環境の変化などがなかったかも振り返ります。どのような変化や環境で発症しやすいのかを把握しておくことで、同じような状況を前にしたときに対処することも可能になります。

 

おわりに

 

簡単ではありますが、「うつ」からの回復に向けて必要なことをまとめてみました。これがすべてできれば、社会復帰できるだろうと思います。しかし、すべてを実践するのは簡単なことではありません。自分でできるという方もいらっしゃるかと思いますが、自信がない方は、リワークをはじめとするリハビリ施設を利用することをおすすめします。リワークは、基本的に休職されている方が復職するためのリハビリを行う場所ですので、すでに退職していて障害者雇用での就労を考えている方は、就労移行支援事業所などを利用されるとよいかと思います。自分の状況や状態に合ったサービスを見つけることがポイントです。

 

各項目の詳しい内容については、他の記事でも詳しく書いていますので、ぜひご覧いただければと思います。